マイカーアプローチ |
登山口となる猿倉へは国道148号・白馬駅付近の「白馬町」交差点を八方尾根スキー場方面へ曲がり約10Kmほど。駐車場は猿倉荘の手前にあり、未舗装・無料となっております。駐車台数は50台ほどで、ハイシーズンには夜明け前から満車になるとの事ですので注意してください。 |
猿倉P |
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猿倉〜白馬尻=約1時間 |
猿倉Pから舗装路を歩いて猿倉荘へ。猿倉荘はペンション風のきれいな山小屋。小屋前にトイレがありますので、スタート前に済ませておきましょう。登山口は猿倉荘の左脇にあります。靴ひもをチェックしたら、さあ出発!
木漏れ日の中を10分ほど歩くと林道に合流となります。ここからしばらくは林道歩き。途中、沢にかかった一本橋をビビリながら渡ると徐々に山道っぽくなっていきます。林道は猿倉から50分ほどで終りとなります。林道終点から樹林を少し歩くと白馬尻に到着となります。
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猿倉から見上げた白馬岳 |
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白馬尻〜葱平付近=約2時間20分 |
6月初旬のため、白馬尻小屋を前にして雪渓が現れました。初めて見る大雪渓に作者とのその一行は大興奮。「すげー、あんな上まで登るのか〜!?」などと歓声を上げながら、アイゼンを装着し、サングラスをかけたら準備完了。いざ、大雪渓へ第一歩!!
大雪渓に入って約15分で、まだ建設中の白馬尻小屋に着きました。ここまでは、まだまだ全然余裕の作者とその一行。「この調子でタラタラ登っていけば、結構ラクに登りきれるでしょう?」な〜んて強がりを言っていたのですが、小屋を過ぎて勾配がきつくなると、さっきまでの強がりもどこへやら・・・。次第に言葉少なくなり、時より左手の杓子岳側からころがり落ちる落石を気にしながら、休み・休み・歩き・休み・歩きモードへ。
さて、本日の大雪渓は作者とその一行の後方に2組(3人)が登ってくるだけのガラガラ状態。雪渓に入って1時間半。「飽きたな・・・」などとまた強がりを言いながら、黙々と斜面を登っていると、はるか前方に傾斜がグンときつくなっている場所が見えたので、とりあえず、そこまで登って休むことに。この時期はまだ大雪渓と小雪渓の境がなく白馬尻から稜線直下まで雪渓が延々と続いていたため、大小(雪渓)の切れ目が分かりませんでしたが、あとで調べたところ、作者とその一行が休憩した「傾斜のきつくなる手前あたり」が葱平だったみたいです。 |
眼下に白馬尻小屋 |
大雪渓をノボル1 |
大雪渓をノボル2 |
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葱平〜お花畑避難小屋=約1時間30分 |
さて、いよいよ急斜面です。「エ?いままでは急斜面じゃないの?」 ハイいままでも、すんごくキツかったですが、ここからは、むぉ〜っと角度がキツイです。しかもチョット危険。大雪渓初体験の作者とその一行は念のためピッケルを用意し、一歩一歩慎重に登ることに。ただ、景色がすばらしいのがせめてもの救い。進行方向左側には頂上付近の荒々しさが美しい杓子岳、右側には目的地の白馬岳。依然、杓子岳のもろい岩肌からは小さな落石が雪渓に流れ込んでいます。雪渓では石は音無く転げ落ちるので、あまり足下ばかり見ていないで、しっかり前(上)を見て進みましょう。
少し先の雪渓の中央に中州のように露岩した「陸地」が見えてきました。雪渓の壁面はすでに30度以上の勾配となっており、よくよく考えてみれば、普通ならジグザグに折り返しながら登るくらいの傾斜なのに、なぜか延々と直登してきたワケで、作者とその一行はもうグッタリなのでした。疲れきった作者とその一行は、アイゼンを外したい理由で「陸地」に上陸。露岩部分の近くの雪は、岩や土の熱をもらって腐っている(緩んでいる)部分がありますので、「上陸」直前には要注意です。
さて、陸地の最上部から、ようやく紅ガラが現れて、作者とその一行を雪渓右端へのトラバースルートへ導いてくれました。右端へ移動してからすぐにお花畑避難小屋に到着。ここまで、ホントにキツかったです。 |
はるか下界へと続く大雪渓 |
大雪渓のトラバース路 |
杓子岳 |
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お花畑避難小屋〜村営頂上宿舎〜白馬山荘=約50分+約15分 |
避難小屋からも紅ガラをたどり、稜線部へなおも直登します。右上に村営白馬頂上宿舎が見えると前方に露岩部分が現れ、避難小屋から約20分ほどでアイゼンとお別れとなります。やっとアイゼンを外せたのに何故か重い作者の足。村営頂上宿舎まではガレ場の急斜面。もうひとガンバリだ〜!
最後のガレ場を登り切って村営頂上宿舎に到着。宿舎裏手のちょっとした雪の斜面を登り、露岩の尾根道に這い上がると、ガレた尾根道の先にはあこがれの白馬山荘が輝いていました。そしてその後ろには当然、白馬岳。反対方向に振り返ると杓子岳から鑓ヶ岳へとアルペンムードタップリの稜線が続いています。本当に「あ〜、来て良かった」と思う瞬間です!疲れなど一瞬で吹っ飛んでしまいます。村営頂上宿舎から白馬山荘までは約15分。(でも、体の疲れは全然吹っ飛んでいなかったのを、思い知らされた15分でした。つらかった・・・。山荘まで遠かった・・・。) |
白馬山荘 |
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白馬山荘にて(1) |
白馬山荘に到着。山荘前に石積みの展望台?があり、その横にテーブルと椅子が数組並んでいます。まだ、時間が早く、登山者も少なかったので、チェックイン前に昼飯にしました。山荘前のテーブルからは杓子岳と鑓ヶ岳、遠方には穂高と槍ヶ岳が見えます。すぐ近くの旭岳の後ろには日本海も見えます。う〜ん、カップヌードルがウマイ!
至福の時を終え、いざチェックインへ。白馬山荘は1号館、2号館、3号館とレストランスカイプラザから成っており、シーズン前のこの日は1号館は改装中、スカイプラザも営業前で、2・3号館しか開いていませんでした。受付は2号館の玄関で行いました。この日の宿泊者は作者とその一行以外は、たったの2人。定員1500人を誇り、夏の最盛期は村営宿舎(定員1000人)とあわせて最高5000人が泊まったと言う日本最大の山小屋なのに・・・。少し寂しいような気もしましたが、無条件で個室を利用できて良かったです。考えてみればこんなガラガラの巨大山小屋を見られたのだから貴重でしたね。 |
白馬山荘前 |
個室は「槍」「穂高」「大雪渓」などと命名されていて、2階部分に数部屋あります。廊下には「この廊下はうぐいす張り」と書かれていました・・・。トイレはさすがにキレイで、大用はボットン式。トイレットペーパーも備え付けてあります。食堂にはストーブがあり、お客が少ない本日は、素泊まりのボクらも夕食時に食堂を利用させて頂きました。ストーブが暖かかった。 |
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白馬山荘にて(2) |
さて、作者とその一行はチェックイン時に明日の行程について小屋の人に尋ねました。実は当初の予定では2日目は杓子岳、鑓ヶ岳を廻って鑓温泉を経由して猿倉に下山する予定だったのですが、聞いたところ、そのコースは夏コースこそシッカリしているが、この時期はまだ未整備であって、コースらしき形跡はすべて雪の下なので、初白馬の我らでは迷うこと間違いなしと言う。
どうしようか考えながら、とりあえず寝床の準備を整え、カメラを持って白馬岳頂上へ行ってみることに。頂上までは約15分。ガレ場の登山道にはツクモグサが咲いていました。白馬岳頂上部の写真を撮るのなら、途中にある松沢貞逸顕彰碑のあたりがナイスなポイントです。白馬岳の頂上は広いのですが、長野側がスパっと切れ落ちていて、高度感満点でした。反対側には優美な立山と剣岳。また、南方の八ヶ岳の向こうには富士山が見えます。富士山と日本海を同じ場所で見られるなんて・・・。感動的〜(涙)
頂上には白馬山荘の宿泊者(1名)と村営頂上宿舎にテント泊される方がいて、明日の行程について相談できました。テント泊の方も作者とその一行と同じコースを予定されていたのですが、小屋番の話を聞いて、大雪渓を下るコースに変更したとの事。作者とその一行もコースを変更して、白馬大池から栂池に下るコースを選びました。 |
ツクモグサ |
白馬岳頂上部 |
白馬岳頂上標 |
大雪渓全貌 |
月と劔岳 |
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