鹿島槍ヶ岳
日 数 1泊2日
体力度 ★★☆
危険度 ★☆☆
工 程 1日目=扇沢〜種池山荘〜爺ヶ岳〜冷乗越〜冷池山荘
2日目=冷池山荘〜鹿島槍ヶ岳(南峰)〜冷池山荘〜冷乗越〜大谷原  
歩行時間 1日目=約5時間40分
2日目=約6時間10分
(休憩時間、電車バス等の乗物待時間を除く)
駐車場 扇沢P(無料)
歩行日 7月28日〜29日
備 考 欠測(行動中はTシャツ1枚、朝晩は長袖シャツ+薄手フリースでした。)
面積事項 本サイトで紹介する全ての情報には作者の主観が含まれているものとし、作者登山時による参考データとします。登山計画時や実登山時に本サイトのデータを使用する事は、個人の判断によるものとし、実状と差異が生じた場合でも、本サイト側には一切の責任を持たないものとします。
レポート<1日目>
マイカーアプローチ

 国道148号大町市内より「黒部アルペン街道」にて黒部ダム方面へ進み、一般車の終点となる扇沢駐車場より約1km程手前に駐車場があります。駐車場の道路側には「扇沢」と書かれた石碑があります。また、駐車場の手前には橋がありますので参考としてください。乗用車で20台程度駐車可能で未舗装・無料です。登山口は、橋を渡ったところ(駐車場から見て川の反対側)にあります。

扇沢P

扇沢〜種池山荘=約3時間25分

 種池山荘まではよく整備された柏原新道を通って登ります。登山道は終始空が見える明るい樹林ですが、途中にある「ケルン」まではきつい急坂が続きます。「ケルン」からは景色が良くなり、進行方向正面の稜線上(遙か頭上)に種池山荘の赤い屋根が見えるようになります。また、左手には岩小屋沢岳への稜線が広がり、森の緑に白い残雪のコントラストがとても綺麗です。「ケルン」という言葉から想像すると、稜線のガレ場と思いがちですが、ここのケルンは樹林の中にあります。決して広い場所ではないのですが、前出のとおり眺めが良いため、ほとんどの登山者が休憩を取っています。

 ケルンを過ぎると勾配はやや落ち着きます。「石畳」「水平道」といずれも見れば納得のいく地点名看板を通り過ぎると雪渓を渡ります。作者が通ったときは雪渓は2箇所あり、どちらも10m程度でした。落ち着いてゆっくり渡れば大丈夫です。雪渓を渡ると樹林の登山道が以前にも増して明るくなり、次第に空が近づきます。稜線までもうちょっとです。種池山荘直下はガレの階段となっておりますので、足下がガレ場になったらもうすぐです。

 なお、作者の足では扇沢〜ケルンまでの急登が約65分、ケルン〜最初の雪渓まで約90分、最初の雪渓〜種池山荘までは約50分でした。

ケルン付近
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岩小屋沢岳の稜線

種池山荘直下のガレ階段

種池山荘〜爺ヶ岳(南峰)=約50分

 種池山荘は岩小屋沢岳から爺ヶ岳・布引山・鹿島槍ヶ岳へと続く稜線上にポツン建っています。山荘脇に残る雪渓を渡ると、鹿島槍ヶ岳方面へ向かって湾曲して延びる美しい稜線が目に飛び込んできます。好展望に気分を良くしてシャッターを切り、稜線を進むと本日の最高峰・爺ヶ岳が次第に大きくなります。

種池山荘
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爺ヶ岳へ続く道
 種池山荘から爺ヶ岳直下までは、歩き始めこそ、のどかな稜線歩きですが、すぐに急坂となり爺ヶ岳に向かってガレ場のジグザグ道へと変化します。種池山荘出発時から爺ヶ岳のピークが見えているため、登りがつらくなると「まだか、まだか」と気持が焦り、上ばかり見がちになります。そんな時は足を見て歩きましょう。頂上の事はさておき、足だけは確実に進んでいます。歩いてさえいればいつかは到着すると思えば多少は気が楽になるでしょう。(当然、前も見て安全に注意してくださいね。)

 爺ヶ岳には南峰・中峰・北峰の3つのピークがあります。頂上碑は南峰と中峰にあり、いづれも主脈登山道から離れた少し登った所に設けられております。三角点は中峰ですが、種池山荘から近い南峰のほうが賑わっていました。また、このあたりは雷鳥が見られるそうですが、残念ながら作者の前には出てきてくれなかったです。
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爺ヶ岳直下の巻き道

爺ヶ岳頂上

爺ヶ岳(南峰)〜冷池山荘=約1時間25分

 爺ヶ岳(南峰)を過ぎると、登山道はガレ状が一旦治まります。作者はこのあたりで疲れが出始めました。登山道は岩稜となりますが、まだまだこの後も登り下りが続きますので、めげずに気合いを入れて進みましょう。

 爺ヶ岳(南峰)〜冷乗越間は意外としんどい区間です。登山道が短い樹林帯を抜けるとガレ場ジグザグ道(今度は下り)になり、まもなく大谷原への分岐点(冷乗越)に到着します。爺ヶ岳南峰〜冷乗越まで約70分でした。

 冷乗越から冷池山荘までは作者の疲れた足で約15分でした。冷乗越を過ぎるとガレ場の下り道は再び樹林に入り、樹林の中で登りに転じます。最後の力を振り絞って坂を登りきれば、やっと冷池山荘に到着です!冷池山荘は稜線上のわずかな木々に守られるようにして建っています。山荘前に展望台があって、展望台の端のほうで携帯電話が通じるそうです。

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剱岳方面の展望

冷池山荘

 冷池山荘は2003年8月末より建て替えのため一次休業となります。作者が行った7月末時点で既に工事が進んでおり、トイレのみ新築モノに変わっておりました。NEWトイレはペンション並にキレイで、スリッパで入るようになってました。環境保護のため、紙(オシリを拭いたあとの紙)は備え付けのゴミ箱(ふたが無い)に捨てる約束になっておりました。当然前の人の紙も入ってますのでご注意を・・・。

 冷池山荘のテント場は山荘から7〜8分登った所にあります。山荘〜テント場間の登山道は痩せていて、結構あぶなっかしい所がありますのでご注意を。気のゆるんだ作者もここでは目が覚めました。

 テント場は周囲の開けた小ピークにあり、イシゴロをよけて20張程度は設営できる広さです。テント場からは鹿島槍ヶ岳は見る事が出来ませんが、今日歩いてきた爺ヶ岳や種池山荘の赤い屋根、西側には剱岳の険しい稜線を一望できます。

 作者は13時過ぎに到着しましたが、この時間でテント場2番乗りでした。この日は月曜でしたが最終的には10〜12張程度でした。なお、テント組のトイレと水(有償)は冷池山荘となります。往復約15分なので、よく考えて効率的に動きましょう。ちなみに山荘では「トイレは山荘でお願いします。テント場の周辺で済ませないように!」とおねーさんに釘を差されちゃいます。このテント場は登山道脇にあり、時より登山者の往来がありますので、言う事を聞いた方が良いでしょう。
 
レポート<2日目>
冷池山荘〜布引山〜鹿島槍ヶ岳(南峰)=約45分+約45分

 午前4時テント場出発。サブザックにカメラと雨具を入れ、ヘッドライトの明かりを頼りに鹿島槍ヶ岳へのピークハントに出かけます。テント場を出発してしばらくすると雪渓を2つ渡りました。早朝のため凍っており、ツルンツルンでした。正直怖かったです。(特に2つ目のが危なかったです。) 雪渓を過ぎてしばらくは、ほとんど水平移動です。木々の間を通り抜けると布引山の麓部分に出ます。このあたりでようやく前方に鹿島槍ヶ岳が見えます。


日の出

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布引山

 ここからはガレ場です。爺ヶ岳同様、ジグザグに登りながら高度を上げます。下界には後続者のヘッドライトがチラチラと揺れていました。どうやら作者が一番手のようです。さすがに軽荷だと足が速く、意外と簡単に布引山ピークに達しました。布引山の頂上付近はアップダウンが少なく、力を抜いて稜線歩きが楽しめます。布引山のピークを越え、鹿島槍へのちょっとした鞍部のあたりで日が昇り始めました。

 進行方向右手、曇の間から朝焼けが広がります。この日は風が強く、稜線は案外狭いので歩行には注意して進みましたが、ザックをおろして朝焼けの写真を撮っている時、事件が発生したのです。

 ・・・前方にそびえる鹿島槍ヶ岳(南峰)に向かって、カメラを構えているとなにやら「フゴー!フゴー!」という声が聞こえます。作者は雷鳥かな?と思ってカメラを握りしめ、声のする稜線下を覗くと、ナント、猿が突進してくるではありませんか!しかも2頭。間違いなく野猿です。(当たり前か・・・)

 2頭は「追いかけっこ?」している最中のようで、かなり興奮してました。あっという間に稜線上に駆け上がった猿。作者の距離は約3メートル。稜線の幅は約80cm。逃げ場なし・・・。2頭は興奮状態のまま、こちら(作者)の様子を窺っております。1頭が作者を見ながら2、3歩近づきました。かなりヤバイ。作者がストックを握りしめて交戦の意を決した時、「敵」はそろって、反対側の斜面をまたもやスッゴイ勢いで走り去って行きました。あ〜怖かった。その後の作者が、猿の出現に怯えながら歩を進めたのは言うまでもなし。みなさんも気をつけましょう。

 さて、鹿島槍ヶ岳への最後の登りもガレ場ジグザグでした。ピークが近づくにつれて当然のことですが登りがきつくなります。ただ、軽荷のうえ、これが最後の登りということもあり、楽しく登れました。そして、ついに鹿島槍ヶ岳頂上(南峰)到着!やったー!しかも1番だー!鹿島槍ヶ岳・南峰の頂上は、槍のように特別とがっている狭苦しい所ではなく、十分広かったです・・・。


鹿島槍ヶ岳(南峰)頂上

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鹿島槍ヶ岳(北峰)

鹿島槍ヶ岳(南峰)〜布引山〜冷池山荘=約30分+約30分

 頂上(南峰)ここから眺める鹿島槍ヶ岳・北峰への吊り尾根、その先に延びる超難関の八峰キレット、そして五竜岳、唐松岳へのなが〜い稜線の美しさは格別でした。まさに大展望ですね。もちろん、剱岳もバッチリ見えます。今回はここで引き返しますが、「八峰キレット」って実際に見ると歩きたくなりましたね。本当にスゴイ迫力でした。

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八峰キレット

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南峰からの下り
 作者は南峰1番乗りに気をよくして、思う存分シャッターを切り、2番手の到着を待たずに冷池山荘へ再出発。途中ですれ違う人々に、「早いねー」と言われるのが気分よかったです!特に重荷で既に息が上がっている人を見ると、楽しくなっちゃいますね。(失礼失礼・・・)

冷池山荘〜西俣出合〜大谷原=約2時間45分+約55分

 冷池山荘のテント場についてテントを撤収し、ずっしりと重いザックを背負ったら、とりあえず冷乗越まで移動。飲料水が残り少ない人は、冷池山荘で水を分けてもらうか飲み物を買っておくと良いでしょう。冷乗越からは北アルプス最大の急坂と言われている、赤岩尾根を下ります。疲労度満点の上、林道に出るまで水場がありませんのでご注意を。

 冷乗越では靴ひもをキッチリ締め直して再出発。冷乗越を出発して約5分程で、やせ尾根の危険箇所に入ります。ここは本当に危ないです。下りでは進行方向右が岩壁、左がガケで、歩行スペースは幅20〜30cmくらい。足場がもろく、今にも崩れ落ちそうでした。ストックは短く畳んでザックに固定するか、片手に持ったほうが良いです。危険箇所はワンポイントではなく右へ左へとカーブしながら約20分ほど続きます。 難所を通過した後は空の開けた岩稜の急坂(下り)となります。左手には鹿島槍ヶ岳の南峰・北峰が去りゆく作者を静かに見つめていました。


冷乗越

 高千穂平で一息いれたら、いよいよ急坂へと突入します。冷乗越で稜線と別れてから約45分経過。この先は樹林です。急降下の途中には木製の階段・ハシゴの類がいくつも現れます。鉄階段も2カ所程あります。確かにスゴイ道です。登りを考えると気を失いそう!登山口は沢の音と共に近づき、冷乗越から約2時間30分、赤岩尾根の登山口となる西俣出合に到着!ツカレタ〜!

 河原に向かって道なりに進むと、前方に砂防ダム、対岸に登山道が見えます。沢の流れはかなり急です。「渡るのかな?」と思っていたら答えはすぐに出ました。ダムの下にトンネルがあるのです。おもわず「へぇ〜!」でしたね。さて、ここから大谷原までの約55分間はつらい林道歩きです。林道は軽い下りの砂利道でした。ここで自転車が欲しいね。車がいいな。籠でもいいっすよ・・・。

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冷乗越から見る鹿島槍ヶ岳
 
 

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